「不動産買取」はなぜ安い?仲介との価格差が出る理由と、実家を賢く売るための判断基準
columns
- コラム
相続したご実家の売却で、「早く手放したいけれど、提示された買取価格が安くて驚いた」という悩みは非常に多いものです。
特に築年数が経過した物件ほど、仲介と買取の金額差は顕著に現れます。
今回は、なぜ買取価格が下がるのか、その仕組みと「結局どちらを選ぶべきか」の判断基準を解説します。
「買取」が相場より安くなる3つの理由
不動産会社が直接買い取る場合、提示額が低くなるのには明確な理由があります。それは、会社側が再販のためのコストとリスクをすべて引き受けるからです。
リフォーム・解体費用
築年数の経過した物件をそのまま再販するのは難しいため、会社側がリフォームや解体を行う費用を見込んでいます。
在庫抱えのリスク
買い取った後、すぐに売れる保証はありません。売れるまでの維持費や税金、売れ残った際のリスクを価格に反映させています。
諸経費の負担
仲介手数料はかかりませんが、不動産会社が取得する際の不動産取得税や登記費用などがコストとして差し引かれています。
たとえるなら
「仲介」はメルカリなどのフリマアプリで個人に売るようなもの(高く売れるが手間と時間がかかる)。
「買取」は中古車買取店や古本屋に持ち込むようなもの(即現金化できるが、業者の利益分安くなる)というイメージです。
「仲介」と「買取」は結局どちらが良い?それぞれの特徴を詳しく解説
不動産を売却する方法には、大きく分けて「仲介」と「買取」の2種類があります。築40年のご実家を売る際、どちらがご自身の状況に合っているか、4つのポイントで比較してみましょう。
売却価格とスピードのバランス
仲介は、不動産会社が広告を出し、一般の買い手を探す方法です。
市場価格(相場)で売れるため、高く売れる可能性が高いのが最大の魅力です。
ただし、買い手が見つかるまで3ヶ月から、条件によっては1年以上かかることもあり、いつ現金化できるかの計画が立てにくい側面があります。
一方で買取は、不動産会社が直接購入するため、最短数日から1週間程度で現金化が可能です。
契約後のトラブルリスク(契約不適合責任)
ここが意外と重要なポイントです。
仲介の場合、売却後に雨漏りやシロアリ被害などの不具合が見つかると、売主が修理費用を負担する「契約不適合責任」を負うのが一般的です。
築40年の物件では、予期せぬ不具合が見つかるリスクも高くなります。
しかし買取の場合、プロである不動産会社が現状を納得した上で買い取るため、この責任が免除されるケースがほとんどです。
売った後の心配をしなくて済むのは、古い物件を売る際の大きな安心材料になります。
手間とプライバシー
仲介では、家をきれいに見せるための片付けや、購入希望者の内見対応が何度も発生します。
また、ネットやチラシに情報が載るため、近所に売り出し中であることを知られることになります。
買取なら、室内の荷物はそのままで良いとされることが多く、内見も不動産会社の担当者が1〜2回来るだけです。
広告も出さないため、誰にも知られずにひっそりと売却を完了できます。
諸経費の違い
仲介が成立した際には、不動産会社へ「仲介手数料(価格の3%+6万円+税など)」を支払う必要があります。
一方で買取は、会社と直接取引をするため仲介手数料はかかりません。
提示された買取金額が、そのまま手元に残る金額に近いというシンプルさがあります。
納得感のある売却のために
「早く売りたいけれど、安すぎるのは納得できない」という場合は、まずは仲介で1〜2ヶ月限定で売り出し、売れなければ買取に切り替えるという選択肢もあります。
スピードと価格の優先順位を整理して、後悔のない選択をしましょう。