売買契約の直前で「売却中止」を決断したら?知っておきたい費用とマナー
columns
- コラム
「買主が決まったけれど、やはり売るのを止めたい」。契約書に判を突く前であれば、法的には「契約自由の原則」により、売却を中止することは可能です。しかし、実務上はいくつかの費用やリスクが発生します。
買主への「違約金」は発生するのか?
結論から言えば、契約締結前であれば、原則として買主に対する「違約金」は発生しません。
違約金の発生タイミング
一般的に違約金が発生するのは「売買契約書」に署名・捺印し、手付金を受け取った後です。
契約前の場合
買付証明書(購入申込書)を受け取っていたとしても、これに法的拘束力はないため、金銭的なペナルティを課されることは稀です。
【注意】「契約締結上の過失」に問われる可能性 非常に稀なケースですが、買主がすでに引越し業者を契約したり、今の住まいを解約したりして多額の損害が出ている場合、「信義則」に基づき損害賠償を請求されるリスクがゼロではありません。中止を決めたら、1分でも早く伝えることが重要です。
不動産会社への「実費精算」が発生する場合がある
売買契約が成立していないため、不動産会社に「仲介手数料」を支払う必要はありません(仲介手数料は成功報酬のため)。
ただし、以下のケースでは費用を請求される可能性があります。
媒介契約の中途解約に伴う費用
「専任媒介契約」などを結んでいる場合、契約期間内に売主都合で中止すると、それまでにかかった広告費や遠征費などの実費を請求されることがあります。
特別なサービス
ハウスクリーニングやインスペクション(建物診断)を不動産会社負担で行っていた場合、その費用の払い戻しを求められるのが一般的です。
木更津市の戸建て売却を止める際の「3ステップ」
もし売却中止を決定されたなら、以下の手順で速やかに動きましょう。
STEP 1:まずは担当者に電話で即断を伝える 「来週契約」の段階では、不動産会社は契約書の作成や重要事項説明書の準備を終えています。メールではなく、まずは電話で誠実に事情を説明しましょう。
STEP 2:媒介契約の解除手続きを行う 不動産会社との媒介契約を解除するための書面を交わします。この際、実費請求があるか確認してください。
STEP 3:買主への誠実な謝罪 間に入っている不動産会社を通じて、買主へお詫びを伝えてもらいます。買主も住宅ローンの本審査などを進めているため、早期の連絡が最大の誠意となります。
最後に・・・もし「一時的な中断」なら
もし転勤の状況が流動的で、「今は売れないが、数年後には売りたい」という場合は、完全に白紙にするのではなく、媒介契約の「更新停止」や「一時休止」という形で相談するのも一つの手です。
まずは現在の不動産会社に「やむを得ない事情で契約を延期、あるいは中止したい」と、早急に相談の場を設けることをお勧めします。