隣人からの「直接購入」の申し出、仲介なしで進めて大丈夫?

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2026.06.06
  • コラム

木更津市内で空き家を所有されている方にとって、隣接する住民の方から「その空き家を直接買いたい」と声をかけられることは、珍しいことではありません。

「買い手を探す手間が省けるし、仲介手数料もかからないのでは?」と、好都合に感じる方も多いでしょう。

しかし、不動産取引は非常に大きな金額が動く、法的なリスクを伴う契約です。

今回は、仲介業者を通さずに「個人間売買」を行う際の注意点と、そのリスクについて解説します。

個人間売買(直接取引)のメリット・デメリット

不動産の個人間売買において、最も大きなメリットとして挙げられるのは、やはり「仲介手数料の節約」です。

通常、不動産会社を介して売買を行う場合、成功報酬として「売買価格の3%+6万円(+消費税)」を支払う必要があります。

数百万円、数千万円という大きな金額が動く不動産取引において、このコストが不要になることは、金銭面での魅力が非常に大きいと言えます。また、買い手が既に決まっているため、購入希望者を募集する期間や、内見の対応といった手間が省け、取引までが非常にスピーディーに進むという点も大きなメリットです。

しかし、その一方で、個人間売買には無視できない重大なデメリットやリスクが潜んでいます。

最大の懸念は、トラブル発生時の解決コストです。

不動産取引には、物件の調査、契約書の作成、代金の決済、所有権移転登記など、極めて複雑な手続きが必要です。

不動産会社を介せば、これらの専門的な業務を任せられるだけでなく、万が一の際の調整役も担ってくれます。しかし、直接取引ではこれらすべてを自分たちで行わなければなりません。

「直接取引」で注意すべき4つのポイント

1. 物件の「隠れた瑕疵(かし)」

売却後にシロアリ被害、雨漏り、地中埋設物(以前の建物の基礎などが残っている)などが発覚した場合、仲介業者がいれば調整役となってくれますが、個人間では売主が責任を問われる(契約不適合責任)可能性が高まります。この責任の範囲を契約書で明確に定める必要があります。

 

2. 境界線の確定

木更津市内でも、古くからの土地では境界標が不明確なケースがあります。「隣の家だから大丈夫だろう」と口約束で進めると、将来的に隣人が変わった際や、相続が発生した際に大きなトラブルに発展します。隣人といえども、確定測量図の有無や境界の確認は必須です。

 

3. 適正な価格の算定

仲介業者は周辺の相場や成約事例に基づいて査定を行います。「近所だから」という理由だけで独自の価格を付けてしまうと、後から「相場より高かった(安かった)」と後悔したり、親族間での贈与税の問題に発展したりする恐れがあります。

 

4. 契約書と重要事項説明

不動産の売買には、宅地建物取引業法に基づいた専門的な契約書が必要です。特に、木更津市内の物件特有の条例や、ハザードマップ上のリスク(津波・浸水想定など)について、買主に正確に伝える義務があります。これを怠ると、契約解除や損害賠償を求められることもあります。

 

リスクを抑えるための「賢い選択」

「仲介手数料を払いたくない」というお気持ちは十分に理解できます。

しかし、数百万円から数千万円の資産を動かす中で、数%の仲介手数料を惜しんだ結果、後から数百万円の損害賠償を請求されるような事態になっては本末転倒です。

まずは、地元の不動産会社に相談し、「隣人に買ってもらいたいが、契約手続きだけサポートしてほしい」と伝えてみてはいかがでしょうか。

専門家の目を入れることで、売主・買主双方が安心して取引を完了させることができます。

木更津市での空き家活用は、地域にとっても大切なことです。後悔のない、円満な売却ができるよう、慎重に進めていきましょう。

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